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身体に関わる専門的な情報を、一般の方々にもわかりやすく伝えていくためのブログです。

No.13 疲れが溜まりやすいところは黄色信号?

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身体の中で、よく疲れが溜まりやすいところや筋肉が張っているところはありませんか?

 

 

そのような部分は、よく使ってしまっているからなのですが、それが続くと腱や付着部に負担がかかり痛みが生じてきてしまうことがあります。

 

 

例えば、骨盤が前に傾くと股関節は外転位(開いた状態)になってしまうことが多いのですが、その場合、腰の筋肉や太ももの外側の筋肉に負担がかかってしまいます。

 

 

酷くなると負担がかかっている筋肉の張りだけでなく、その筋肉が付着しているところや関節に炎症が起こってきてしまいます。

 

 

炎症が起こってしまうと、生活の中ではなるべく患部に負担のかからない方法を検討したり、運動の負荷を落として、炎症の改善を待ちつつ、身体の機能が落ちないように運動をしていくことが大切です。

 

 

炎症がひどい場合には、注射や薬物療法なども使用して患部の改善を優先的に行なっていくこととなります。

 

 

運動では、痛みを改善するために必要なこととしては、まず痛みが起こっている部位と程度を把握した上で、なぜそこに負担がかかっているのか?の視点を持ち必要な運動を段階的に行なっていくこととなります。

 

 

それらは、一つの問題とは限らず、多方向から影響していることがあり、それらの中で問題の優先順位を立てて運動を行なっていくことになります。

 

 

また、正しい運動を行なっていると、身体の一部分が良くなると、他の部分にも良い影響をもたらします。

 

 

身体の問題を解決するのは、テスト問題を解くことと同じで、解き方が間違っていれば答えは出ないですし、答えは間違ってしまいます。

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問題の意味を把握した上で、その問題の解き方を選択していくことが必要になります。

 

 

今の身体にとって、足し算が必要なのか?引き算が必要なのか?

 

 

炎症があれば、引き算が必要になりますよね?それは、生活の方法を工夫したり、今までと同じ量を動かないことであったり、人それぞれ生活が違うためコレという答えはありませんが、そういった視点で身体を考えることが大切です。

 

 

症状の状態が炎症かどうかが分からない方は、痛みがあれば2〜3日程度、なるべく安静にしてみて下さい。

 

 

炎症による痛みや、筋膜性の痛みであれば軽減してくるはずです。もし痛みがあれば、まずは痛みを感じない範囲で生活していくことが大切です。

 

 

逆に安静にしていても痛みが変わらない場合は、早めに病院へ受診して下さい。

 

 

そして安静にして、痛みが軽減してきた場合、次の2つの視点を持つようにしてあげて欲しいと思います。

 

 

一つは、安静にしたことで、炎症はおさまってきましたが、痛みが起こった原因は解決されていないことです。

 

 

痛みが出てきたのは、それ相応の身体に問題があったり、生活習慣に問題があったからですよね。

 

 

二つ目が非常に重要なことです。それは、一気に元の生活に戻ってしまわないことです。

 

 

炎症を引き起こして、活動量を落として生活していた場合、炎症を引き起こす前よりも身体の状態は落ちていることが殆どです。

 

 

そのため、一気に活動量を戻すと、以前よりも酷い症状が出ることもあります。ここが要注意のポイントです。

 

 

簡単に説明すると、元々の体力が50%として、生活で身体に負担がかかるダメージが60%であった場合、10%上回った分だけ身体はダメージを負いますよね?

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安静にして、体力が40%に落ちた状態で60%のダメージが身体にかかる場合、以前よりも身体にかかるダメージの量は増えてしまっていますよね?

 

 

この場合、60%に耐えられる身体を作らないと、また繰り返しますし、身体の状態が落ちているままで、元々の生活に戻すと、以前よりも酷い症状が起こりうることも考えられます。

 

 

今回は、疲れが溜まりやすい部分や、筋肉が張っているところは、よく使いやすい部分となっていて、それが続くと炎症につながることをお伝えしました。

 

 

炎症の考え方としては、患部を安静にしながら炎症を改善することに重きにおき、症状が軽減してきた時に、2つのポイントを押さえておいて欲しいと思います。

 

※ここでの安静の意味は患部に負担がかからない範囲で動くことを指します。

 

 

それは、一気に元々の生活レベルに戻すのではなく、①身体を元々の生活レベルに耐えうる状態を作り、②段階的に活動量を戻していく視点が重要となります。

 

 

なぜ、疲れやすいのか?なぜ筋肉が張るのか?そのような視点でからだを考えていくことが大切です。